皆さん、こんにちは。

先日まで聞いたことのない病気が続いていたので、今回は聞いたことのある病気についてお話したいと思います。今後も、不規則ではありますが、情報をご提供させて頂きます。また、ホームページは細かいところも含めて更新を続けておりますので、是非ご覧下さい。最近では、『健診について』を更新しています。よろしくお願い申し上げます。

胃潰瘍、有名な病気です。胃の粘膜が掘れる病気であり、原因の90%以上はピロリ菌であると言われています。他の原因としては、薬剤(ロキソニンなどの痛み止めの薬やバイアスピリンなどの血をサラサラにする薬)、ストレス、喫煙などがあります。症状としましては、みぞおち辺りの痛み、胃もたれ、吐き気、お腹の張り等があり、潰瘍が進行すると、胃の壁にある血管が傷ついて出血することもあります。そのため、吐血、黒色便(胃酸によって血が黒く変色し、便となって排出されます)、貧血が起こってきます。胃潰瘍を疑った場合は、胃カメラは必須であり、出血が認められた時は、引き続いて止血処置(胃カメラの先から特殊な器具を出すことができ、血管を潰す治療をします)が必要になります。ただし、クリニックでは基本的に止血処置は出来ませんので、明らかに胃潰瘍から出血していそうな患者様が来られましたら、大きな病院に転送させて頂く方針にしています。胃潰瘍の基本的な治療は胃薬の投与ですが、ピロリ菌がいれば、もちろん除菌治療もします(ホームページの『ピロリ菌について』をご参照下さい)。除菌が成功して、潰瘍もきれいに治ったら、胃薬は中止することができます。しかし、除菌が失敗したり、痛み止めの薬を飲み続けているなどの理由で、潰瘍の治りが悪い時は、胃薬を長期間飲んで頂かなければなりません。

胃潰瘍と鑑別しなければいけない病気は、胃がん、悪性リンパ腫、胃梅毒、胃結核、胃クローン病が挙げられます。見た目で、明らかにがんであるとわかるものもありますが、最終診断は生検(組織検査)に委ねられます。当院でも胃潰瘍の患者様はおられましたが、生検結果は皆様良性でした。

胃潰瘍かな?と思う症状がございましたら、是非ご相談下さい。朝を絶食でご来院頂ければ、当日の胃カメラも可能です(前日は21時までに食事は済ませて下さい)。

それでは、次回のブログもよろしくお願い申し上げます。