皆様、こんにちは。

久しぶりのブログ更新で申し訳ございません。今回は肝のう胞のお話です。

肝のう胞とは肝臓の一部に袋状に液体がたまる病気で、原因としては、生まれつき、外傷、感染症、腫瘍、遺伝性などがあります。多くは自覚症状がないために、他の目的で行った腹部エコーやCTなどの検査で偶然発見されます。大きさが変化せずに経過することが多いですが、大きくなるとみぞおちから右の脇腹にかけての痛みや不快感、圧迫感などを感じることがあり、破裂することもあります。また、肝臓の近くにある胃を圧迫することで、吐き気や嘔吐をきたすこともあります。その他には、のう胞への細菌感染による発熱や痛み、胆管(肝臓で作られる胆汁という消化液が流れる管)を圧迫することによる黄疸(目や皮膚が黄色くなること)も起こりえます。肝のう胞が発見された後は、半年から一年に一回の腹部エコーで経過を見ていき、のう胞が著明に大きくなっていたり、腫瘍の可能性がある場合は、CTやMRIなどで精密検査を行います。のう胞の見た目も問題なく、上記のような症状も無ければ経過観察でよいですが、腫瘍が疑われたり、症状があれば治療(のう胞内の液体を抜く治療や手術など)が必要です。

このしたクリニックでは、多くの肝のう胞を腹部エコーで診断しています。現在までに治療が必要になった患者様はおられませんが、今後も注意深く経過観察をさせて頂きます。今まで肝のう胞と診断されたことがある方、腹部に気になる症状がある方は是非このしたクリニックにご相談下さい。よろしくお願い申し上げます。

では、次回のブログもよろしくお願いします。