皆様、こんにちは。

腹部エコーで発見される病気の中から、今回は胆のうポリープについてのお話を簡単にさせて頂きます。

胆のうポリープは胆のうの内面にできる隆起のことです。基本的には良性のものがほとんどですが、中には悪性の胆のうがんのこともあります。大きく分けて5種類のポリープがあり、その中で最も多いのが、良性のコレステロールポリープで、全体の約90%を占めます。ポリープのできる原因として、肥満、脂質異常症、糖尿病などが指摘されています。症状はほとんどの場合で認めず、検診やドックの腹部エコーで偶然発見されます。診断された段階で全ての方が治療(胆のう摘出術)するというわけではありません。治療の対象となるのは、胆のうがんの可能性がある場合です。具体的には、10mm以上のポリープ、経過観察中に大きくなっているもの、ポリープの茎が幅広いもの、エコーでがんを疑う所見があるものです。その他、様々な検査(CT、MRI、腫瘍マーカーなど)でがんが完全に否定出来ない場合も、治療の検討が必要になってきます。先程も記載した通り、治療としては胆のう摘出術を行いますが、それには開腹と腹腔鏡下があります。胆のうがんの可能性が高いと考えられた場合には、開腹を選択することになります。胆のう摘出術の必要はないと評価され経過観察になっても、大きくなっていないか、形の変化がないかなど腹部エコーやCT等で定期的に診ていく必要があります。経過観察中に手術を行う基準に該当する徴候が出た場合に、その時点で治療を検討します。

このしたクリニックでは、胆のうポリープの患者様も多く診させて頂いております。定期的な腹部エコー(半年から1年に1度)が可能ですので、お気軽にご相談ください。

それでは、次回のブログもよろしくお願い申し上げます。