皆さん、こんにちは。

院外業務や台風の影響でクリニックを休診にせざるを得ないことが続き、ご迷惑をおかけして申し訳ありません。このしたクリニックは開業後9ヶ月目に入りました。今後もより一層、地域の皆さんのお力になれますように、精一杯頑張って参ります。何卒よろしくお願い申し上げます。

さて、今回は血便のお話です。血便というのは、真っ赤な血が付着した便のことで(血だけの時も血便と言います)、通常、大腸や肛門部からの出血の場合が多いです。的確に診断と治療を行うために大腸カメラを行いますが、原因となる病気は多岐に渡ります。出血の仕方、腹痛などの他の症状の有無、年齢、食品の摂取歴、内服薬など、詳細な病歴の聴取も診断には不可欠です。例えばどのような場合にどの病気が疑われるか、以下に数例記載させて頂きます。

•腹痛のない大量の血便を繰り返す                     ⇨ 大腸憩室出血や血管拡張症などの血管の病気

•突然の腹痛と血便 ⇨ 虚血性大腸炎

•若年者の慢性的な腹痛、血便、下痢                  ⇨ 潰瘍性大腸炎、クローン病

•高齢者で便が細くなってきた、便が出にくい(見てわかるほどの血便がないこともあり)      ⇨ 大腸がん

•生の鶏肉や卵を食べて、発熱や腹痛、下痢、      血便  ⇨ 細菌感染性腸炎

•抗生物質を内服してからの血便⇨ 出血性大腸炎

•便秘、排便時にいきむ、座っていることが多く、血便あり ⇨ 痔

もちろん、これらに完全には合致しないケースもあります。また、どこから出血しているのか不明なケースもあり、そのような時は胃や小腸の検査(胃カメラ、小腸カメラ、カプセル内視鏡など)を検討することになります。

血便が認められた時には、お早めにこのしたクリニックにご相談下さい。早急に診察、検査をして的確な診断をいたします。

それでは、次回のブログもよろしくお願いします。